着物にも様々な格があります。結婚式でゲストとしてご招待を受けた場合は、準礼装の着物を着て行くのがおすすめです。今回は、準礼装と言われる、セミフォーマルの着物に付いてご紹介します。参考にして下さいね。
目次
1.ゲストとして招待されたなら、華やかな訪問着
ホテルでの披露宴にご招待されたなら、おすすめは「訪問着」です。振袖に次いで豪華な雰囲気を持っている訪問着は、格式も高く、結婚式のゲストが着る装いにはピッタリの着物と言えます。帯は袋帯で二重太鼓に結ぶのが一般的ですが、お若い方なら華やいだ変わり結びをしても良いでしょう。
訪問着にも流行があります。濃い色の訪問着は、昭和の時代に流行ったものが多いのです。結婚式に着て行く時、何十年前に作った訪問着では、残念ながら違和感がある場合もありますので、注意して下さい。最近の訪問着は、淡い色が人気となっていますので、お手持ちの訪問着が濃い色なら、染め変えても良いですし、今は簡単にレンタルもできます。お近くの呉服店に相談するのも一つの方法ですから、早目に対応することをおすすめします。
2.付け下げなら、カジュアルな披露宴もOK
訪問着を簡略化したのが始まりと言われている「付け下げ」。訪問着のように華やかなタイプもあれば、無地感覚のシンプルなものもあります。結婚式披露宴に着て行くなら、帯や帯揚げ、帯締めなどの小物は金銀の入ったものでコーディネイトして下さい。一つ紋が背中にあれば、訪問着と同格となります。
レストランでのカジュアル披露宴であれば、付け下げでさりげなく装うのも良いでしょう。特に「平服で」と招待状に書かれている時などは、訪問着では重々しい場合もあります。そんな時も、付け下げなら「頑張りすぎる」という印象も避けられますからおすすめです。
3.色無地なら、ご自分のパーソナルカラーで
色無地とは、基本的に一色で染められた着物のことです。無地はもちろんですが、地模様のあるタイプも色無地と言います。模様がないことから格式が低いと思われがちですが、色無地は「紋の有無」、「紋の数」で格が変わる面白い着物なのです。
結婚式に色無地を着るなら、一つ紋でも良いので、紋付きを選びましょう。おめでたい場ですから、喜びが重なるという縁起も込めて、袋帯で二重太鼓を結びます。親戚などの多いオーソドックスな結婚式ならば、金糸銀糸を使った古典柄の帯で落ち着いた雰囲気にまとめるのも良いですが、友人同士の気軽な結婚式ならお洒落感覚の強い帯を選ぶと、明るいイメージになります。
色無地は柄がないため、色が大きなポイントとなるのです。ご自分の顔色などに合うパーソナルカラーの色無地を選ぶと、利用範囲も広がります。
4.小紋でもセミフォーマルとなるのが江戸小紋
一般的に「小紋」はお洒落着となるので、結婚式などに着て行くのは難しいと言われていますが、「江戸小紋」は別です。柄が細かいため、遠目では無地に見えることから、紋が入っていれば準礼装となり、結婚式に着てもOKとなります。
ただし、江戸小紋の柄にも格があるのです。「江戸小紋三役」と言われる「鮫(さめ)」「行儀(ぎょうぎ)」「通し(とおし)」などなら格式が高いのでフォーマル用になりますが、遊び柄は要注意。遊び柄の場合は格も下がるので、江戸小紋とは言えども結婚式に着て行くのは避けた方が良いでしょう。
5.結婚式にNGの着物とは
夏の遊び着「浴衣」や普段着の「ウール」「木綿」は、たとえカジュアルな結婚式でも、着て行くのはNGです。着物が格下すぎるため、主催者に失礼にあたりますから、止めて下さい。
微妙なのは「紬」です。一昔前は「紬はいくら高価でも正式な場には着て行ってはいけない」とされていました。でも最近はブランド紬が色々な取り組をしていて、フォーマル用の紬も増えています。帯や小物を工夫すれば大丈夫な場合もあると言えるでしょう。
6.まとめ
結婚式も着物も時代とともに変化しています。着物は昔から伝わる日本の文化ですが、日々進化しているのです。昔からの知識のままでいるとマナー違反となる場合もあるので注意しましょう。
結婚式は相手のある大切な場ですから、不安な場合は呉服店に行って確認して下さい。プロの情報を聞ければ安心ですよ。
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