新型コロナウイルスの中でも、色々と楽しみたいものです。和装でのお洒落もその一つ。感染に気を付けながら、毎日を過ごしたいですよね。
でもお若い方からは「自分一人で着物は着られません。いつもは着付けを美容院や呉服店にお願いするのですが、コロナ禍の現在、着付けは着付けの先生と距離が近くなるので、心配なんです」そんな声も聞こえます。
そんな時にお勧めなのが「袴」!コロナ禍の時こそ、チャレンジしてみませんか?
目次
1.袴の着付けは本当に簡単?
「着物は自分一人で着られないけれど、浴衣なら大丈夫」という方も多いのではないでしょうか?着物の着付けで一番難しいのは「帯結び」です。袋帯を半分に折ってお太鼓結びや二重太鼓、華やかな変わり結びなど、なかなかハードルが高い感じがします。
でも浴衣なら、半幅帯を使って蝶結びをすればOK。前で結んで後にクルクルっと回せば、簡単に帯結びの完成となりますよね。
袴は、この浴衣の帯結びができれば大丈夫です。浴衣の時より少し小さな蝶結びにして、そこに袴の後にある腰板を乗せるのですから簡単。帯結びの上に乗せたら、その後は袴紐を前側で結べば出来上がりです。
最近は浴衣の着付けも作り帯を使う方が増えてきましたが、作り帯をそのまま袴下帯に使う事は難しいかも知れません。蝶々が大きすぎるし、袴を帯の上に乗せると不安定となるからです。
とは言っても、半幅帯での蝶結びは簡単にできます。ネットなどで帯結びを検索してみて下さい。
2.袴の際、着物の格は大丈夫?
着物で気になるのが「格付け」です。例えば、成人式の振袖や結婚式に着る留袖は正礼装。最上級のフォーマルウエアーとなるので、ちょっとした外出の際に着るのは、仰々しすぎて難しいですね。逆にお洒落着と言われる小紋などを、格式高い場で着るのはNGとなります。ホテルでの披露宴などに着て行くのは避けた方が無難です。着物には色々な格があるので注意しましょう。
では「袴」の格は?悩むところかも知れません。
「紋付き袴」という言葉を聞いた事はありませんか?これは男性の和装の際の正装の事です。家紋の付いた羽織と袴が、最上級の装いとなります。でも女性の場合は違います。「袴」が正礼装と言う訳ではないのです。
もともと女性の袴は宮中の女房の装いでした。それが動きやすいという事もあって、明治・大正時代の女学生の制服に使われるようになったのです。当時の女学生は、裕福な家庭のお嬢様が通うことが一般的だったことから、袴姿は庶民の憧れの対象ともなりました。
今では卒業式の定番スタイルとも言われる袴ですが、一昔前は制服だった事を考えると、普段に着ても問題なしと言えます。
ただしフォーマルとして袴を着る場合は、合わせる着物を中振袖や訪問着、紋付きの無地などを選ぶと良いでしょう。比較的袖の短い小振袖も、袴にはピッタリ!小紋なら松竹梅といった吉祥文様の入ったおめでたい柄を選んで下さい。
ちょっとした外出に着たいなら、無紋の無地やお洒落な模様の入った小紋を選ぶとカジュアルな雰囲気となります。これなら、レストランでのお食事や観劇などに着て行っても大丈夫。少し改まった装いとして素敵です。
3.まとめ
女性の袴は、着られる幅が広がってきましたから、どんどん着てみませんか?ポイントは、合わせる着物に注意をする事。
着物の格が、そのまま袴の格につながります。同じ袴でも着物を変えれば、色々な所に着ていけるので、是非チャレンジしてみて下さいね。