高校生ともなると、女の子は自分で好きな洋服が決まってきます。「親が独断で買ってきた服は着てくれない」という話も多く聞かれるくらい、好みが大人と分かれる場合もあるようです。でも着物は高校生にとって、未知の世界。自分で選ぶのは難しいでしょう。 女子高校生の初めての浴衣選びは、お母様やお婆様と一緒がおすすめです。浴衣は大人着物の入り口とも言えますから、重要なポイントかも知れません。 初めての浴衣選び方のコツをお知らせしましょう。
目次
1.パーソナルカラーを見つけよう!
パーソナルカラー・・・最近よく耳にする言葉です。簡単に言うと「自分に似合う色」と思って下さい。 高校生はお化粧もあまりしませんから、本来の自分の肌や目、髪の毛の色に似合う色を見つけると良いでしょう。ネットなどでもセルフのパーソナルカラー診断がありますから、一度やってみるのも良いかも知れませんね。 ただし「色」とひと言で言っても、色々な色があります。「赤」でも「ピンク」から「オレンジ」「深紅」「朱色」など様々です。
この微妙な色の違いが、「実際に似合うかどうか」を大きく分けると言っても良いでしょう。「百聞は一見にしかず」とも言われるとおり、直接本物を見るのが一番安心です。 着物での色診断は「肩に掛けて、鏡を見る」ということが一般的です。見た目で良いな・・・と思っても、実際に着てみると「あれっ、イメージが違う」と感じることも多いでしょう。
ですから、パーソナルカラーを確認するためにも、実際に着るか、反物を肩から斜めに掛けて、顔の映りをチェックします。 「そんな事で、似合う色が分かるの?」と思うかも知れませんが、何枚か着物を掛けていくと「あっ、顔が明るく見える」「雰囲気が良くなった」なんて時が出てくるから不思議です。それが本人のパーソナルカラーと思って下さい。
高校生ならではの注意としては「日焼け」です。陸上部やソフトボールといった、野外の運動部に入っている女子は、夏の日焼けは避けられません。パーソナルカラーを見つける際は、その後の日焼けも考慮してみて下さい。
2.帯も一緒に選びましょう
浴衣に重要なアイテムといったら「帯」は欠かせません。帯の色や柄によって、浴衣の雰囲気も大きく変わりますから、浴衣と帯を一緒に購入した方が賢明ですね。気にいった帯がなかった場合は、自宅にある帯を合わせて見て下さい。ちょうど良い品がなければ、後日浴衣を持ってお店に行きましょう。 浴衣と同系色の帯を合わせると、無難ではありますが、落ち着いた印象にもなってしまいます。
着物の場合は、半衿や重ね衿、帯揚げなどでメリハリが付けられますが、浴衣の場合はそれらの小物を使わないので、帯でコーディネイトが全て決まってしまうと言っても過言ではありません。帯の色合わせは慎重に行って下さい。
着物がダーク系なら、帯は白もしくは補色の明るい色を持ってくると、若々しい雰囲気にまとめられます。補色は和服独特の色合わせですから、高校生のお嬢様には分かりにくいかも知れませんが、浴衣と帯の色が両方引き立つのでおすすめです。
高校生の場合は、浴衣の帯を自分で結べる子は少ないでしょうから、「作り帯」にするか、自分で結べる「半幅帯」にするか、本人と相談してから決めて下さい。「作り帯は簡単に結べる」と思うかも知れませんが、慣れないと難しいものです。できれば購入するときに、作り帯の使い方を一緒に習うと良いでしょう。
3.透けるかどうかを、しっかり確認します
浴衣は長襦袢を着ないので、下着が透けてしまうことも珍しくありません。うっかり柄物のショーツなんて履いてしまったら、友達に指摘されて恥ずかしい思いをすることになるでしょう。もちろん色の濃い下着もNGです。
どの程度透けるかどうかしっかり確認して、場合によっては「居敷当て」を付けた方が良いということもあります。その場合も、「腰回りだけ」に付けるのか「腰回りから裾にかけて」つけるのか、方法は色々ありますから、お店の方に相談して下さい。
4.まとめ
高校生ともなると女子も身長があまり伸びなくなってきます。「体型が変わらないから、浴衣も中学生の時と同じで大丈夫」と思うかも知れませんが、中学生と高校生では雰囲気が違ってくることも多いでしょう。機会があれば、その年ごろにあった浴衣を選んでみませんか? ただし、慣れない着物選びは時間もかかり、疲れるもの。お店に出向く際は、事前に雑誌やネットで好きな浴衣をいくつか絞ってから行くと良いでしょう。