確かに浴衣は呉服店や着物屋さんだけでなく、スーパーや雑貨屋さんにも売っているポピュラーな着物です。そしてお値段も2~3千円から数万円と幅もあり、迷うところ。初めての購入なら尚更と言えます。ポイントをチェックしてみましょう。
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【浴衣を選ぶポイント】
まずは「どこに、いつ着て行くか」を確認して下さい。例えば運動会など学校行事で浴衣を着るなら、昼間に何回も着ることになりますし、花火大会に友達と出かける場合は、夕方から夜にかけて、その年に1~2回だけ着るということが想像出来ます。
昼間なら下着が透けないように、目の細かいものや色の少し濃い浴衣が良いでしょう。また、しっかり汗を吸い取ってくれるという条件も付けたいですね。夜なら多少目が荒くても大丈夫。色も白っぽいものでもOKとなります。
また浴衣を着る夏の時期は、日焼けをしている場合もあります。顔が白い時と日焼けをして小麦色になった場合では、顔映りが随分と違うものなのです。部活や旅行で大きく日焼けする可能性があるなら、浴衣の購入タイミングは着る時のギリギリ前が良く、購入する際にも顔に合わせてみて下さい。
【素材の違い】
浴衣の素材は大きく分けて2つあります。そして着心地もメンテナンスも違うのです。購入前に知っておくと良いかも知れません。
浴衣の素材というと、まずは「化繊」があります。ほとんどがポリエステルですが、色も鮮やかで柄も豊富。汗をかいても自宅で簡単に洗うことが出来ます。洗濯ネットに入れれば簡単に洗濯機で洗濯OKです。デメリットとしては、肌触りが硬くて着ていても「暑くて収まりが悪い」と感じることも少なくありません。
浴衣の昔からの素材と言ったら「綿」です。綿は肌触りも柔らかく、汗も吸い取ってくれるので着心地は良いでしょう。ただしシワになりやすいのが難点です。自宅の洗濯機でも洗えると言われますが、初めての方にはアイロンがけのタイミングなどを考えると難しいかも知れません。
また綿は色落ちしやすいので、洗濯の際は注意が必要です。薄い色なら目立った色落ちは防げますが黒や紺色などの浴衣は、数回洗うと全体の色がぼやけてきますし、他の衣類に色移りしてしまう場合もあるのです。出来れば手洗いをおすすめします。
【目の粗さ(あらさ)は値段にも反映】
雑貨屋さんにも売っている激安の浴衣もあります。簡単な作り帯がセットされていることもあり、とってもリーズナブル。ケースバイケースですが、これらの浴衣は目が粗くスカスカしていることが多いのです。「化繊なので洗濯も簡単と思って自分で洗ったら縮んでしまった」という話も聞きます。
お気に入りを何回か着たい方は避けた方が良いですが、ひと夏1~2回だけ着られれば大丈夫という方にはおすすめでしょう。目が粗いので涼しいと思うかも知れませんが、化繊はただでさえ暑いにも係わらず下着をしっかりと着こまないと透けてしまうので、着ていても相当暑くなる可能性があります。
【浴衣展示会もあります】
大きなショッピングセンターなどでは、季節になると浴衣の展示会もあるので利用すると良いでしょう。展示会の大きさはそれぞれですが、様々なメーカーの浴衣が集まるので自分好みの品も探しやすいです。呉服関係の展示会なので、品質もそれなりに良いと言えます。
ただし、大きな展示会の場合は人が多く混みあうので、浴衣も仕立て済みの場合が多いのです。サイズもほとんどがM。たまにLサイズがあるだけです。「着物は着付けで調整できます」とは言われますが、小柄な方や高身長な方、ふくよかな方には不向きでしょう。
【着物屋さんの仕立てもおすすめ】
一般の着物のように、浴衣を反物から選んで仕立ててもらうこともできます。自分の体型に合わせた浴衣は、何と言っても身体にそうので着心地が抜群に良いということ。着崩れも少ないかも知れません。
ただし、すでに作られている浴衣と違うので、仕立てるのに時間が掛ります。「今年は自分の浴衣を作りたい」と思うなら、まず呉服屋さんに行って早目早目に相談しましょう。
浴衣は帯などのコーディネイトで雰囲気も大きく変わります。せっかくですから「使い捨て」の浴衣ではなく、自分好みの浴衣を見つけ、小物でイメージを変え長く着てみませんか?毎年の夏が楽しくなりますよ。