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結婚式や披露宴で着る着物
新郎新婦の母や仲人の女性が着るなら黒留袖となります。何と言っても既婚女性の第一正装と言われる黒留袖は、一番格上の装いなのです。新郎新婦の伯母・叔母は黒留袖でもOKですが、式に華やかさを加えるために色留袖を着る方も最近増えてきました。色留袖も黒留袖と同じく、染め抜きの五つ紋にすれば、黒留袖と同格になるので問題はありません。 新婦の同僚や友人としてご招待を受けた場合は、ゲストの立場となります。ゲストが色留袖を着てもOKですが、紋の数に気を付けてください。正礼装となる五つ紋では格が高すぎていて、ゲストが着るには不釣り合いです。ゲストが色留袖を着るなら一つ紋もしくは三つ紋としましょう。 訪問着は華やかで既婚・未婚に関係無く着られる準礼装ですから、結婚式にもふさわしい装いです。略礼装と言われる付け下げを着る場合は、袋帯を締めるなどして格上のコーディネイトにまとめて下さい。格式ある祝賀会
米寿や卒寿といった長寿を身内で祝うこととは別に、外の方をご招待する祝賀会もあります。例えば、あなたが習い事をしていて、その先生が何らかの賞をいただいた時に行われる祝賀会。こんな場合は、先生は主賓となります。祝賀会のホストとなるのは、発起人や現役生徒の皆さんとなることが一般的です。そしてゲストの招待客がお呼ばれします。こんな場合は、立場によって着る着物が違うので注意しましょう。 一番格上となるのは、主賓の先生ですから、先生は色留袖か訪問着を着るのがおすすめです。先生が色留袖であれば、ホスト側は一つ紋の色留袖か訪問着となります。先生が訪問着なら、ホストは色留袖を避けて訪問着にしましょう。そしてゲストは、訪問着か付け下げ、紋付きの色無地が良いですが、華やかな小紋でも大丈夫です。 ポイントは、ホストは先生よりも、ゲストはホスト側よりも格上の装いをしないということです。少し格下もしくは同格の装いを心がけましょう。つまり裏を返せば、先生やホストがあまり格の高くない着物を着ると、他の方が困ってしまうということになりますから、気を配って下さい。祝賀会に出席する際は、他の方の衣装を確認してから、自分の衣装を選ぶと失敗はないと言えます。お子様の入学式・卒業式
昭和の時代は、入学式や卒業式でお母様が着る衣装といったら、無地の着物に黒い羽織を合わせるスタイルが流行しました。でも最近では女性が正装として羽織を着ることは見かけなくなったのです。現代では、羽織は防寒着またはお洒落な上着として使われていますから、式典の会場に入ったら脱いで手元に置いておいた方が良いでしょう。 入学式や卒業式の主役はお子様達ですから、あまり豪華な着物での出席はおすすめ出来ません。すこし控え目な柄の訪問着か一つ紋の付け下げが、その場の雰囲気に似合います。季節柄、優しい色で、母親らしい少し落ち着いた装いが好ましいでしょう。まとめ
着物のフォーマルウエアーにも「黒留袖」「色留袖」「訪問着」「付け下げ」「色無地」など様々な種類があり、立場や場所を考えて着なくてはいけないので、難しいと言えます。そんな着物でも例外があります。「振袖」です。未婚の第一正装と言われる振袖は、ホスト側でもゲスト側でも関係なく着ることが出来る万能のフォーマルウエアなのです。 何と言っても華やかな振袖は、会場にいる皆さんに喜ばれる装いですから、チャンスがあれば振袖を着て参加して下さい。ホテルニューオータニの着物屋 ならいわこうにお任せください