同窓会など、気取らない場所に着て行くおすすめの着物は何?

着物は現代では特別な装いとなってきました。成人式や卒業式、結婚式といったハレの席で着物を着る方は多いですが、普段に着る方は珍しいかも知れません。

同窓会など、気取らない集まりに着て行くなら、どんな着物が良いでしょうか?仰々しくならない、でもお洒落に着て行きたい・・・そんな着物に付いてお伝えします。

初稿:2021/8/23
追記:2023/10/21

1.まずは着物の格に注意しましょう

結婚式などに着て行く着物は「主催者側なら正装・招待客なら準礼装」となります。具体的には、正装なら既婚女性なら黒留袖。未婚の場合は色留袖や振袖となります。そして招待客なら、訪問着や紋付きの色無地となるのです。

これらの正装や準礼装は、フォーマル着物となります。これを同窓会などに着て行くのは、大げさになってしまうので避けましょう。改まり過ぎて、周りから浮いてしまう可能性も高いのです。

同窓会に着て行くならスッキリした付け下げも人気となっています。付け下げは、訪問着を簡略化したものなので、訪問着よりも格下ですが大仰になりすぎないので、1枚持っていると重宝する着物です。反物から仕立てられるので、御値段もリーズナブルですよ。

クラス会など、もう少しカジュアルな雰囲気となる場合は、小紋もおすすめ。小紋は全体的に柄のある着物なので、普段着でありながら華やかな印象になります。古典柄や無地となる部分の多い飛び柄の模様の場合は、他の小紋よりも格上となるので、よそいきにもピッタリです。

お洒落着とも言われる「紬」もOK。紬は本来は普段着とも言われますが、上質な大島紬や結城紬などなら大丈夫です。正装として装うことは難しいですが、お洒落着の一つとして楽しみましょう。

色無地の着物は、紋の数で着物の格も変わります。三つ紋以上は堅苦しい印象となりますので、同窓会には難しいかも知れません。付けるなら背中に一つ紋ですが、無紋でも大丈夫です。

2.合わせる帯にも注意

結婚式や式典などに着て行く場合は、「めでたい事が重なるように」と袋帯で二重太鼓に締めるのが一般的です。この二重太鼓を同窓会に締めるのは、おおげさな印象となるので止めましょう。名古屋帯などで普通のお太鼓結びにするのが、サラッと着こなすコツです。

半幅帯などを使う場合は、少しカジュアルな印象となりますから注意して下さい。近所のレストランなどなら良いですが、老舗ホテルなどに着て行く場合は、名古屋帯の方が無難かも知れません。

着物は帯によって印象が大きく変わります。着物の色が「少し華やかすぎるかな?」と思ったら、少し渋い雰囲気の帯を。逆に「着物がシック」となっている場合は、帯も明るいものを選びメリハリを付けると素敵です。

着物が染めの場合は織りの帯を、織りの着物の場合は染めの帯を合わせると、バランスが良くなります。

3.小物使いも楽しんで

着物には沢山の小物があります。フォーマルな着物を着る時は、小物も決まりがありますが、同窓会に着て行く着物であればカジュアルなものが多いので、小物使いも楽しみましょう。

例えば長襦袢に付ける「半衿」。フォーマルな席では白か淡い色のものを使うのがマナーでしたが、お洒落着なら大丈夫です。ご自分の顔色と着物の雰囲気に合わせた半衿を選びましょう。

着物専用のアクセサリーと言えるのが「帯留め」です。フォーマル用なら、珊瑚やパールなど宝石類が原則ですが、お洒落着なら決まりはありません。遊び心も踏まえた、普段なら使えない帯留めにもチャレンジして下さい。

バッグは和装用にこだわることもありません。かといって、普段に使っている大き目のバッグをそのまま使うのも、お洒落感が薄くなりますね。おすすめは少し小ぶりのバッグで、着物の雰囲気に合わせましょう。

4.気軽に楽しむ、おしゃれな同窓会着物

同窓会に着物で参加することは、個性的で素敵な選択です。しかし、カジュアルな場にふさわしい着物スタイルを作りたいなら、以下のポイントを押さえましょう。

1. 着物選びのポイント: 同窓会のようなリラックスした場にぴったりなのは、洒落なアンサンブルとしての着物。シンプルな柄や地紋が適しており、略礼装や色無地がおすすめです。これらの着物は、フォーマルな帯や着付けよりもカジュアルで気楽です。

2. 帯の選択: カジュアルな着物には、名古屋帯や袋帯がマッチします。半幅帯よりもラクな着付けができ、個性的な帯結びも楽しめます。お気に入りの帯留めや帯揚げで、個性を引き立てましょう。

3. 小物を活用: カジュアルな着物スタイルには、アクセサリーや小物がおしゃれなアクセントを加えます。帯飾りや帯締め、髪飾り、さらには草履や下駄などの足元のアイテムを選ぶことで、全体のバランスを整えましょう。気楽に楽しむことが大切です。

同窓会や気取らない場所で着物を楽しむために、適切なスタイルを選んで、おしゃれな個性を表現しましょう。楽しいひとときを過ごすための素敵な着物スタイルを見つけて、思い出に残るイベントに彩りを添えましょう。

4.まとめ

着物は洋服に比べて落ち着いた印象となりやすいものです。せっかくの同窓会であれば、地味な色合いは避けましょう。とはいっても、派手な色は周りから浮いてしまうこともありますので、洋服にも使う色から着物を選ぶと良いかも知れません。洋服感覚の着物を選ぶと、同窓会ではしっくりするでしょう。

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