着物や帯の保管につかう「たとう紙」。「費用も掛るし、面倒くさいから、いらないかな?」と思う方も多いですよね。でも、着物を買った時やクリーニングした時には、必ずたとう紙に包まれて手元にきますから、「必要なもの?」と判断に悩みます。
今回は、たとう紙のメリット・デメリットに付いてお伝えしますね。
目次
1.たとう紙はどうして使うの?
着物や帯を守るためです。和紙素材で作られた たとう紙は通気性が良く、吸湿性にも優れているので、着物を湿気から守ってくれます。湿気は着物の大敵!そのままにしていくと、カビやシミが付いたりして、メンテナンスにも大きな費用が掛りますから、それを保護してくれる たとう紙は便利グッズなのです。
またきちんと使っていると、シワ防止にもなります。着物は畳んで重ねて保管するのが一般的です。下に置いた着物を出す時、上に置いてある着物は邪魔ですよね。しっかり畳んで仕舞っても、上や下の着物の出し入れで、型崩れしてしまうもの。
そのままにしておくと、深いシワが着物に残ってしまう場合もありますが、たとう紙に包んで出し入れすれば、このシワも防げます。
2.たとう紙の種類は
大きさは、着物用の87cm~(男性や背の高い女性用・二つ折り)、83cm~(女性着物・二つ折り)、64cm~(女性着物・三つ折り)と、帯用の55cm~(袋帯)、44cm~(名古屋帯)など色々な種類がありますので、それぞれの用途で使い分けすると良いでしょう。
また、素材も高級和紙やクラフト紙、不織布などあります。高級和紙は、もちろん高いですが、前述したようにしっかりと着物を湿気から守ってくれる優れ物なのです。ただし、これは定期的に交換しなくてはいけません。湿気を吸ってくれた和紙は変色します。黄ばんだり、薄黒くなったら、湿気吸収の性能は落ちているので、そんな時は新しいものに替えましょう。
クリーニングから返ってくる時に着物を包んでいる 表面がツルツルしたたとう紙。これは、ほとんどがクラフト紙です。これに入れていれば、保管の際のシワは防げますが、和紙とは違うので吸湿性は期待できません。サービスで付いてくる品なので、仕方ないですよね。お気に入りの着物であれば、和紙のたとう紙と交換しましょう。
最近出来てきたのが、不織布のたとう紙です。着物を自宅で着て、自宅で脱ぐ方なら問題ありませんが、美容院での着付けや、他の方に貸す場合、着物や帯はたとう紙に入れて持ち出します。紙のたとう紙は、何度も折り曲げるとボロボロになって劣化してしまうものです。これは、他の方に見られてもはずかしいですよね。
でも不織布を使っていれば、そんな心配はありません。丈夫なので着物や帯を一緒に入れても大丈夫ですから、自宅から持ち出す際は、是非使ってみて下さい。※保管には不向きです。
3.たとう紙を便利に使うなら
中が見えるように、たとう紙の一部が開けられ透明フィルムが張ってあるたとう紙もあります。確かに便利ですが「フィルムを張っている糊が虫食いの原因になる」「手が混んでいる分、価格が高い」など賛否が分かれます。気になる方は、最初にフィルムをはがしても良いでしょう。また普通のたとう紙に、中に入れてある着物や帯の写真を貼っても使いやすいようです。
「たとう紙から着物がはみ出してしまう。着物の折り目を変えなくてはいけないの?」ということも少なくありません。こんな時は、たとう紙にマチが付いていますから、マチを利用して下さい。たとう紙のサイズに着物を合わすのではなく、着物にたとう紙を合わせるのです。このマチを使えば、両側で10㎝近くはカバーできます。
4.まとめ
たとう紙は消耗品です。必要となったら、ご自分に合ったタイプを購入して下さい。ネットでも売っていますが、たとう紙は小さく折って送れないため、送料も意外と掛ります。また何枚かセットで売られている場合が多いようです。たとう紙は、着物屋さんでも買えますから、まずは相談してみて下さい。
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