着物を知人から借用する時、何に気を付けますか?

最近は着物もレンタルが増えてきましたね。小物一式まで借りれらたり、着終わったら適当に畳んで返却してもOKと様々なサービスがあり、とっても便利です。ただし、それなりに費用が掛る場合もあります。また「何万円も掛るのは大変」「ネットでのレンタルは、実物を見てから注文できないから不安がある」などの意見も少なくありません。

そんな時は、知っている方に着物をお借りする場合もあるでしょう。今回は、知人に着物をお借りする時の、気を付けなくてはいけないポイントをお知らせします。

何をどこまで借りるのかを確認しましょう

着物を借りる時、着物だけで良いのか、他の小物はどうするのかを確認して下さい。着物を着る際には、着物の他にも帯や帯揚げ、帯締めといった見える小物の他、長襦袢や肌襦袢、足袋等の直接肌に触れる物、腰紐や帯板、伊達締めなど着付けをするために必要な物など色々あります。

ご自分が持っていなくても、お母様やお婆様が持っている小物もありますから、何が揃えられるのか、何が足らないのか事前にチェックしましょう。

肌襦袢や足袋は、借りる側が自分のものを用意するのがルール。洋服を借りる時もタイツやストッキングまで借用で済ませる方はいないですよね。これと同じで、下着や靴下等は自分で揃えましょう。

着物を貸す側は、着物とその着物に合わせる帯だけ貸せば良いと思っている場合が多いかも知れません。特に長襦袢は、事前に半衿を縫いつけなくてはいけないので、長襦袢まで貸すのは貸す側にとって大きな手間ともなります。安易に「長襦袢も貸して欲しい」と思うのは、難しいと思って下さい。こちらも自分で揃えられれば、そちらを使った方が良いかも知れません。

帯揚げや帯締めは、着物に合わせて借りても良いですし、ご自分が用意できるものを合わせるのも楽しいものです。着物や帯を受け取る時に持って行って、色や雰囲気が合えばご自分のものを使うという選択も良いでしょう。

借りたものは一式画像に残しておきます

借用したものは、一式スマホ等で画像に残しておきましょう。できれば、借りる時にその場で撮ると、貸す側も安心できます。もちろん返却する時は一つ一つチェックしてから返却して下さい。

着物に慣れていない方は、何が「帯揚げ」で、何が「帯締め」か名前も分からない場合が多いものです。「○○もお貸ししたと思うけれど、返されていない」と言われても、困りますよね。そうならないためにも、お互い納得して貸し借りできるように気を配って下さい。

帯結びも注意します

しっかりした芯が入った帯を借りた時は、帯結びにも注意しましょう。不用意に華やかな帯結びをすると、縛った跡が帯に残ってしまう場合があるのです。一度跡が残るとアイロンを掛けてもシワが取れないこともありますから、借りた帯を使うのであれば気を付けてください。着付けの方に事前にお知らせしても良いかも知れません。

最近は不織物の芯でシワにならないタイプもあります。こちらなら、跡も残らないので安心と言えるでしょう。

着物を脱いだら、汚れをチェック

外出先から帰ったら着物を脱ぎ、まずは干します。汗をかいたつもりはなくても、着物は数時間着ただけで体から出る熱で湿ってしまうものです。出来れば数時間風通しの良い場所に干して、湿気を飛ばして下さい。

その際汚れもチェックします。特に胸元は汚れが目立つ場所なので、注意して下さい。シミを見つけた場合は、不用意に水で拭いてはいけません。正絹の着物は水に弱くて、シミになりやすいのです。小さなシミを水で拭こうとしたら、大きな輪ジミとなって余計目立つ跡になってしまった・・・なんて事は珍しい話ではないのです。

勝手にクリーニングに出すのも、おすすめ出来ません。着物は専門のクリーニング店にお願いしないと、着物を駄目にしてしまう場合もあるのです。まずは相手に謝って、対処法を相談しましょう。

まとめ

正絹の着物は扱いが難しいものです。ご自分の着物はもちろんですが、お借りした場合は細心の注意を払いましょう。特に雨の日に着物でお出かけする場合は要注意。泥ハネで汚さないように雨ゴートを着るとか、車で移動するなど気を配ります。

会場で着替えをするのも一つの方法かも知れません。まずは汚さないようにして、気持ち良く貸し借り出来ると良いですね。

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