着物の着付け 依頼する側にもマナー有り!

着物が日常着でなくなった現代、着物の着付けを美容院や呉服店にお願いする方も多いでしょう。でも「プロだから何でもやってもらえる」と思ったら大間違い!依頼する側にもマナーがあって、これが出来ていないと必要以上に時間が掛るだけでなく、費用が増える場合もありますから注意しましょう。ポイントをお知らせします。

半衿は依頼者が付けます

着物の下着である長襦袢に付けるのが「半襟」。衿の汚れを防ぐカバーですが、この中に衿芯を入れるので、半衿はなくてはならないものなのです。着物一式レンタルの場合は「半襟付きの長襦袢」も一緒に借りられるサービスもありますが、普通は半衿は着付けを依頼する側が事前に縫いつけます。 半衿を付けるのは時間が掛る作業です。慣れている人でも10~20分、初心者や縫い物が苦手な方なら30分以上は掛るものでしょう。また半衿は汚れやすいものです。「前回着た時の半衿をそのまま付けているから大丈夫」と安心してはいけません。実際に着る時、黄ばんでいたりする可能性があるので、着物を着る数日前には一度チェックして下さい。 半衿付けをどうしたら良いか分からないという場合は、着付けをお願いする美容院や着物屋さんに相談しましょう。有料なら半衿付けをお願いできるお店もあります。半衿が綺麗に付けられていないと、衿元がスッキリせずだらしない印象ともなりますから、プロにお願いするのも一つの方法です。

道具をきちんと揃えましょう

着付けをする際には、着物や帯の他にも様々な小物が必要です。小物一つ足らなくても、着付けが出来ない場合がありますから、きちんと揃えてから着付けをお願いしましょう。小物が足らないと、取りに帰らなければいけなかったり、お店で購入しなければいけない場合もありますので気を付けて下さい。 ・着物を着る際に絶対必要なもの・・・長襦袢、帯揚げ、帯締め、伊達衿(礼装の場合) ・着付けの際に必要な小物・・・肌襦袢、腰紐(2~3本)、衿芯、前板、伊達締め(長襦袢用・着物用として2本)、帯枕、足袋、草履 ・着物を着る際にあると便利な小物・・・コーリンベルト、後板(お太鼓結びの場合は不要)、三重仮紐、補正品(タオルなど)、クリップ

着付け当日に自分でやっておくこと

着物の着付け前にメイクは済ませておきましょう。ファンデーションや口紅などをうっかり着物に付けて汚してしまうと、綺麗にするのは大変です。「汚した!」と思ってうっかり水を絞ったタオルなどで叩くと、汚れは取れるどころか輪ジミとなって広がる可能性もあります。そんな失敗を避けるためにも、メイクは着物を着る前に行い、メイクは着ている途中で直す程度にとどめて下さい。 足袋は最初に履きます。着物を着た後に足袋を履くのは、慣れている方でも大変な作業ですから、着物の着付けが始まる時には、まず足袋を履きましょう。足袋の汚れを防ぐために足袋カバーを付けたいなら、同じく最初のタイミングで履いて下さい。 もしもヘアセットと着付けを一緒にお願いしているなら、前開きの服を着て行きましょう。よほどの事情が無い限り、ヘアセットを済ませてから着物を着ます。綺麗にヘアセットしたまま着脱できる前開きの服を着た方が、髪の毛が乱れずに済みますよね。これは下着も同じです。寒いからといって、頭からかぶるヒートテックの下着などを着て行ったら後が大変ですから、注意して下さい。

持ち込みの小物は事前に写真を撮る

振袖など華やかな帯結びをする時は、着付けの方が飾り紐などを付けて下さることがあります。もちろん後日返却しなくてはいけませんが、着物に慣れていない方は、そもそも自分の小物を知らない場合も多いのです。「こんな紐持っていたかしら?」と思いながら、着物と一緒に仕舞ってしまうなんてこともあるかも知れませんね。 そうならない為にも、自分が着付けの時に持って行った小物は一式写真に撮っておきましょう。着物を片付ける時に知らない小物が入っていたら、それはお借りしたものの可能性が高いですから、お店に確認して下さい。

まとめ

着物は着付けも準備も大変なので、敬遠される方も少なくないでしょう。でも最初は難しくても、何回か着ていれば段々慣れて楽になります。着物は大切な日本の文化です。まずはプロに着せて貰って、少しずつ自分で着られるようにしてみませんか?新しい着物生活を楽しんでみて下さい。
ホテルニューオータニの 着物屋 販売 ならいわこうにお任せください
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。